32:靜けさ
秋晴れはどこにいったのか。きまぐれな雨は飽きることなく今日も降り続く。
どんよりと曇った空は白黒はっきりつけることもなく、相変わらず今日もグレイだ。
たまには白黒はっきりしなさいよ、と想うけれどグレイを貫く芯の強さが
グレイの良さなのかもしれない、と意味不明な着地点に妙に納得してしまう。
そんなグレイの日の畑には靜けさが漂う。雨音の向こうには、靜けさが響いている。
ずぶ濡れで泥だらけになるけれど、雨の日も悪くないなと思えてくる。
無心になれるから余計にそう思うのかもしれない。
雨の日は靜けさに耳を傾けていたい。
text:ryo:nice
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